海外2カ国で日本語を教えてわかったこと
海外で日本語を教えるってどんな感じなんだろう?気になる!
オンラインで日本語を教える前、私はヨーロッパの日本語学校で1年間、教室で教えていました。
14歳から50歳まで、子どもから大人まで、グループレッスンも個人レッスンも経験しました。そのあと日本に戻って約2年、オンラインで教え続けて、今はデンマークに住みながらまたオンラインで教えています。
教室とオンライン、グループと個人、子どもと大人。いろんな形で日本語を教えてきたからこそ、見えてきた景色があります。
正直、楽しいことも大変なこともたくさんありました。
でもこの経験があったから、今の私があると心から思っています。
この記事では、海外で日本語を教えて気づいたこと、感じたことを正直にお伝えします。
Ami(フリーランス日本語教師)
海外・オンラインでの日本語教育経験あり。
現在はデンマークから世界中の学習者に日本語を教えています。
これまでに3000回以上のレッスンを担当してきました。
- ヨーロッパの日本語学校に勤めたリアル
- 子どもクラス・大人クラスの違いと工夫
- 海外の学生さんの日本語への愛情
- 教室で教えた経験が今のオンラインに活きていること
- 海外で日本語を教える魅力
1. ヨーロッパの日本語学校で1年間教えた
私が最初に日本語を教えたのは、ヨーロッパにある日本語学校でした。
- 日本語学校を運営しているヨーロッパの会社に勤務
- 教室でのグループレッスンが中心
- 学生さんは勝手に振り分けられる方式
- 1クラス6人前後
- 学生さんの年齢:担当したのは14歳から50歳まで幅広く
学生さんの年齢層は、本当に幅広かったです。一番若い子は14歳、一番年上の方は50歳。グループレッスンでは、同じ教室に高校生と大学生と大人が一緒にいることもありました。
日本からヨーロッパに行ったきっかけは、**「人生で一度は海外で働いてみたかった」**というシンプルな気持ちです。
アジアは日本に近くて新鮮味がないから、行くならヨーロッパがいい。でも日本語教師の募集で出てくるのはアジアの国ばかり。そんな中で、たまたまヨーロッパの会社を見つけて応募して、面接を受けたら合格をもらえた、という流れでした。
14歳から50歳まで一緒の教室ってすごい!どうやって教えるんだろう?
本当にバラバラでした。
同じクラスの中でも吸収のスピードが違うので、工夫しないとついていけない人が出てしまうんです。
この経験が、今の個人レッスンにもすごく活きています!
2. 子どもクラスはとにかく工夫の連続
一番大変だったのは、子どもクラスでした。
子どもたちはみんな、日本の文化が大好きで日本語学校に来ています。アニメが好きな子、コスプレをする子、妖狐にハマっている子。でも、そんな子たちに文法を真面目に教えようとしても、まったくうまくいきません。
さらに難しかったのが、子どもたちのレベルのばらつきです。英語がペラペラで大人と話せる子もいれば、すごくシャイで何も話さない子もいる。そんな中で全員を楽しませながら日本語を教えるのは、本当に試行錯誤の連続でした。
- お店屋さんごっこ(日本語で買い物を体験)
- 数字を歌で覚える
- どうぶつかるた(カードゲームで語彙を覚える)
- 折り紙で雛人形を作る
- 年明けに書道をする
たとえばお店屋さんごっこで日本語で買い物してみる。そのためには数字が読めないといけないから、まず数字を歌いながら覚える。遊びの中で日本語を使う仕掛けを、毎回自分で考えて組み立てていました。
一番盛り上がったのは、カルタなど他の子と競うゲーム。時々ヒートアップしすぎちゃうくらい、みんな白熱していました。
遊びながら学ぶって、子どもには一番いい方法かも。でも、これ毎回考えるの大変そう…
正直、めちゃくちゃ大変でした(笑)
でも子どもたちが「たのしかった!」って笑顔で帰っていく顔を見ると、頑張ってよかったって思えたんです。
子どもクラスは文法より「楽しい体験」がカギ。
遊びの中に日本語を自然に取り込む工夫が、毎回必要だった。
3. 大人クラスは年齢も背景もバラバラ
大人クラスは大学生が一番多かったですが、高校生・大学生・社会人が同じ教室に混ざっていることも多く、これもまた難しさがありました。
若い子の方が覚えが早く、社会人の方はゆっくりペースになりがち。全員を一緒に引き上げるための工夫が必要でした。
- 早く終わった学生さんには追加の問題を渡す
- その間にゆっくりペースの学生さんをフォロー
- 学習理由に合わせて例文や話題を変える
- クラス内で学生さん同士が助け合える仕掛けを作る
学生さんが日本語を勉強している理由は本当にさまざまでした。
一番多かったのは、アニメが好きだから。次に多かったのが、日本に旅行したいから。実際にその学生さんが日本に旅行して、現地の日本人とたくさん話して楽しんでくれたと聞いたときは、本当に嬉しかったです。
そして大人クラスで一番大変だったのは、英語が通じないことでした。
世界中の人が英語をわかるわけではありません。若い世代は英語がペラペラでも、年配の方にはかなり厳しい。説明に困ったときは、クラスの中で英語がわかる学生さんが現地の言葉に訳して助けてくれていました。
たとえば「次のレッスンでこれを持ってきてください」「来週はお休みです」という簡単なお知らせでも、全員に伝わるように工夫が必要でした。
英語が通じないって、海外で教えてたら当たり前かもしれないけど、想像以上に大変そう…
最初は本当に戸惑いました。
でも「どうやったら伝わるかな」と考える時間が、教師としての私をすごく成長させてくれたと思います。
ジェスチャー、絵、簡単な日本語、いろいろ組み合わせて伝える力がつきました!
大人クラスは年齢も背景もバラバラ、全員を一緒に引き上げる工夫が必要。
英語が通じない相手に伝える経験が、教師としての成長につながった。
4. 海外の学生さんの愛情がすごかった
ヨーロッパで教えていて、一番心に残っているのが学生さんの温かさです。
日本にいたときには想像もしていなかった形で、学生さんたちがたくさんの愛情を表現してくれました。
- 「先生の日」にお花やチョコレート
- 国際女性デーに花束
- クリスマスにプレゼント
- 最後のレッスンの日に、日本語で書いた手紙
その国には「先生の日」という、先生に感謝を伝える日があります。当日、学生さんたちが花やチョコレートを持って来てくれた時は、本当に嬉しくて驚きました。
国際女性デーにも花束、クリスマスにもプレゼント。節目節目で、必ず気持ちを形にして伝えてくれるんです。
そして最後のレッスンの日には、日本語で一生懸命に書いてくれた手紙を渡してくれる学生さんがたくさんいました。まだ習い始めたばかりの学生さんも、辞書を引きながら一文字ずつ書いてくれたんだと思うと、今でも涙が出そうになります。
感謝の気持ちをこんなに形にしてくれるって、すごく素敵な文化だね。
本当にその通りです。
感謝の気持ちをプレゼントで表してくれるのが、この国らしくて本当に嬉しかったです!
さらに嬉しいエピソードが、ヨーロッパを離れたあともあります。
当時SNSで繋がっていた学生さんが、日本に旅行で来てくれたときに私に会いに来てくれたんです。「先生とのレッスンが恋しい」「あのときの時間が大切だった」と話してくれて、本当に感動しました。
画面越しの関係、教室だけの関係だと思っていたものが、国境を超えて続いていく。この仕事の一番の魅力かもしれません。
日本語の先生という仕事は、ただ言語を教える仕事じゃない。
学生さんの人生に少しだけ関われる、すごく温かい仕事なんだと実感しました!
海外の学生さんは、感謝の気持ちをまっすぐ表現してくれる。
レッスンの関係は、国境も時間も超えて続いていく。
5. 教室での経験が、今のオンラインに活きている
ヨーロッパで1年間、教室で対面で教えた経験は、今のオンラインレッスンにもものすごく活きていると感じます。
教室で教えているときに、一番よくわかったこと。それは**「学生さんが今、何をわかっていないか」**という情報です。
- どの説明でつまずいたか、表情でわかる
- どの言い方が伝わりにくいか、反応ですぐ気づく
- どの単語・文法でよく詰まるか、繰り返し見えてくる
- クラス全体の空気感がダイレクトに伝わる
対面だと、学生さんの表情や空気感がそのまま伝わります。「あ、今の説明わかってないな」「この言い方は難しかったかな」というのが、顔を見ればすぐにわかるんです。
だから教室では、その場でどんどん説明を変えていくことができました。同じ文法でも、伝わりにくいポイントが見えてくる。同じ単語でも、よく詰まる場所が見えてくる。
そしてその経験が、今のオンラインレッスンに全部活きています。
対面で気づいたことを、オンラインにも応用できるってこと?
そうなんです!
「そういえばここ、みんなよく詰まってたな」って思い出して、スライドをわかりやすく作り直したり。
「この言い方は伝わりにくかったから、別の説明を用意しよう」って準備したり。
対面で見えた景色が、オンラインの準備に全部つながっています!
オンラインレッスンは、対面に比べると学生さんの反応が見えにくいという弱点があります。でも対面で培った「どこで詰まるか」の感覚があれば、事前にスライドや例文で先回りできます。
もしこれから日本語教師を始める方がいれば、一度でいいから対面で教える経験をしてみるのをおすすめします。オンラインだけでは見えない景色が、必ずあります。
対面とオンライン、どっちが良い悪いじゃないです。
両方経験すると、それぞれのレッスンがぐっと豊かになります!
対面では、学生さんが何に詰まっているかが表情で伝わる。
その経験がオンラインの準備(スライド・説明の工夫)に全部活きる。
6. 海外で日本語を教えるのは、人生を変える経験
正直に言うと、海外で日本語を教えるのは簡単なことばかりではありません。
英語が通じないこともある。文化の違いに戸惑うこともある。慣れない環境で生活しながら働くのは、想像以上に大変です。
でも、それを全部込みで、人生で一番貴重な経験のひとつだったと心から思っています。
- 日本語の新しい見え方に気づける
- 学生さんから愛される経験ができる
- 自分の教師としての力が大きく伸びる
- 国境を超えた繋がりができる
- 日本人としての誇りを再確認できる
海外で教えていると、日本語が世界中の人に愛されていることを肌で感じられます。
アニメが好きで、日本の文化が好きで、日本に憧れて。そんな気持ちで日本語を勉強してくれている学生さんたちの姿を見ていると、自分が日本人であることを誇らしく思えるんです。
そして一番大きかったのが、教師としての力が格段に伸びたこと。
英語が通じない中でどう伝えるか。年齢もレベルもバラバラの学生さんをどう一緒に引き上げるか。子どもたちをどう楽しませるか。工夫に工夫を重ねる毎日が、私を大きく成長させてくれました。
話を聞いてると、大変そうだけどすごく魅力的…!私にもできるかな?
大丈夫、きっとできます!
私も最初は日本語教師の経験ゼロでヨーロッパに飛び込みました。
大切なのは、やってみたいという気持ちです。その一歩が、人生を大きく変えてくれます!
海外で日本語を教えることに少しでも興味があるなら、ぜひ一歩踏み出してみてほしいと思います。
オンラインだけでも十分素敵な仕事ですが、可能なら一度は海外で、教室で、現地の学生さんに直接教える経験をしてみてほしいです。きっと、オンラインでは見えなかった景色が見えるはずです。
あの1年間がなかったら、今の私はいないです。
大変だったけど、全部財産になっています!
海外で日本語を教えるのは、大変だけど人生が変わる経験。
興味があるなら、ぜひ一歩踏み出してみてほしい。
まとめ
オンライン日本語教師としての4年間、私はいろんな場所で日本語を教えてきました。ヨーロッパの日本語学校で1年、日本で2年、そして今はデンマークで4ヶ月目。教室もオンラインも、グループも個人も、子どもも大人も経験してきました。
- 年齢も背景もバラバラな学生さんを教える工夫が身についた
- 子どもクラスは「楽しい体験」の中に日本語を取り入れるのがカギ
- 海外の学生さんは感謝の気持ちをまっすぐ表現してくれる
- レッスンの関係は、国境も時間も超えて続いていく
- 対面で見えた景色が、オンラインの準備に全部活きている
- 海外で日本語を教えるのは、人生を変える経験になる
始める前の私は、日本語を教えるという仕事がこんなに奥深くて、こんなに温かい人間関係につながるなんて、想像もしていませんでした。
学生さんたちから受け取った愛情、そして自分自身の成長。お金では買えないものを、たくさんいただいた4年間でした。
話を聞いてて、私も日本語を教えてみたくなってきた!
それを聞けて本当に嬉しいです!
始める前の自分には想像もできなかった景色が、続けていると見えてきます。
興味があるなら、ぜひ一歩踏み出してみてくださいね
日本語を教える仕事は、ただの仕事ではありません。
学生さんの人生に少しだけ関われる、とても温かい仕事です。
この記事を読んで、少しでも海外で日本語を教えることや、日本語教師という仕事に興味を持ってもらえたら、本当に嬉しいです。




